相棒に関する個人的見解
2020年5月23日 Magic: The Gathering 今はゼノギアス消化中です。Chronoです。相棒ってどうでもいいけどAIBOと言うよりもキースだよね。
ルールスとザーダの禁止までの日数が32日と記録を塗り替え(2位:記憶の壺の45日、3位:死の国からの脱出の46日、殿堂入り:精神の願望)、ヴィンテージに至ってはルールスが純粋なカードパワーの高さゆえに禁止になったのは記憶に新しいかと思います。
では禁止にならなかったフォーマットはというと、当然のように相棒まみれです。
モダン
ボロス/マルドゥ/ジャンド/4cのルールスデッキ、ヨーリオンを採用したミッドレンジ/ドルイドコンボ、そして土地コンボを含むコンボデッキが混沌としている状況。相棒非採用のフェアはアド差が許容できないためほぼ消滅し、相棒のアド差を強引にコンボで埋めるか相棒を使うかのほぼ二択
パイオニア
ヨーリオンまみれ、ついでルールスが勝つというシチュエーションはモダンと似ているが、コンボも問答無用で相棒を使っているので相棒非採用の肩身の狭さはモダン以上か
スタン
トップメタは相変わらずジェスカイファイアーズ、当然ヨーリオン採用。ヨーリオンデッキ偽装のために80枚赤単が考案されるほど。赤単等もいるが対策されると勝てないかつてのモダン親和を彷彿とさせるポジション
ウィザーズは相棒のルール変更すら視野に入れている模様です。
そもそも相棒は何が悪いのかについてと、ルール改定すべきかという点についてをまとめてみました。
その1 相棒は何が悪いのか
まず、相棒たちの現状をまとめてみましょう。
ルールス:死
ザーダ:レガシーのみで死、他はノータッチ。今のところ問題を起こす様子はない
ルーツリー:ヴィンテで採用例がある。ルールスに追い出されてからは知らない
ジャイルーダ:スタンはジェスカイに押されて消滅、パイオニアではちょっと見かける。レガシーではデッキ構造の脆さ、ルールスデルバーとの相性が致命的な点から減少
オボシュ:スタンの赤単、モダンのグルールムーンで主に活躍。エンバレスの宝剣が入らないから入れる価値がないとか一瞬話題になった
ヨーリオン:スタン、パイオニアの王者でありモダンではルールスと人気を二分する逸材
ケルーガ:当初ジェスカイファイアーズとの相性の良さが注目されたが、ヨーリオンのデッキ80枚の縛りの緩さが認知されると消滅。下は如何せん厳しい
ジェガンサ:ニヴ再誕や5c人間、珍しいところでは土地単で採用されたケースもあるが、単独でアドバンテージを稼げる連中に押されてほぼ消滅
カヒーラ:一時はスタンでメインノンクリ+カヒーラがみられたがメタゲームの成熟とともに消滅
ウモーリ:モダンで生物単のヴァインに入ったことがある程度。結果は残せず
比較的おとなしいのはルーツリー、ジェガンサ、カヒーラ、ウモーリですね。逆に、アドバンテージ稼ぎやコンボパーツになる相棒はそれなりに結果を残していると言えるでしょう。
相棒と似たシステムである統率者で考えてみると、一般的に強ジェネラルとされるのはアド稼ぎが得意であったり1枚コンボがあるジェネラル。相棒も似たようなものですね。
個人的な見解ですが、相棒として暴れている連中の問題点は大別して三つ。
・縛りが緩い(ものが多い)
相棒のデメリットはぶっちゃけ緩い。まともに制限が制限として機能しそうなのは正直ウモーリとルーツリーくらいだと思います。DMでゲーム外から出てくると言えば禁断ですが、あれはデメリットがエグイしなあ……。
統率者が大丈夫だったんだし……という意見もあるかとは思いますが、まず統率者は4人対戦で誰か一人が勝とうとすると1:3になります。つまり、妨害が3倍飛んできます。そのため、タイマンよりもある意味シビアです。
そして禁止の時も書きましたが、そもそもEDHは別に大丈夫なフォーマットではありません(特に閃光禁止前)。なのであれをあてにしない方がいいです。
・デッキの核になる能力を持つ(ものもまた多い)
統率者で強いとされるジェネラルは一般的にアド稼ぎに長けるかジェネラル+1枚の無限コンボがあるもの。前者の代表がティムトラ、後者の代表がイナーラや伍堂でしょう。ただ漫然とファッティを出すよりもカードアドバンテージ稼いだ方が強い。古事記にもそう書いてある。
で、相棒はというと。
軽くてアド稼ぎが得意⇒ルールス
コンボパーツ⇒ザーダ、ジャイルーダ
はい。
というか準バニラ、マナクリ以外の相棒は全部どこかで活躍してるのな。本当にすごいんだ!
・プレイが単純化・ワンパターン化しがち
これも統率者と比較すると、統率者の場合ハイランダー+4人対戦で同じ展開をなぞりづらい特徴があります。それに対してルーツリー以外そういった制約もなく、二人対戦ということもあって展開が固定されやすい。これは競技環境の健全さそのものとは無関係かもしれませんが、娯楽としてランダム性を楽しむTCGとの相性は悪いと思っています。まあこれは相棒に限った話ではなく、事故をなるべく減らそうとしているここ最近のウィザーズの開発方針全体に言える話ですが。
なんか書いてて統率者の闇を垣間見た気がするんですが、ともあれまとめるとアドバンテージソースになる相棒が採用条件緩いのが悪い。ジェガンサ、ウモーリ、カヒーラ、ルーツリーに関しては通常の構築フォーマットではほぼ問題ないレベルのパワーだと思っています。
アドバンテージ源になるカードを作ったのは失敗だと思いますが、準バニラだけで10種類作るのは現実的ではないでしょうから言いたくはないですが仕方ないですね。とはいえMAXでもケルーガくらいにとどめておくのが一番良かった説。土地?論外
その2 ルール改定すべきか
Chronoとしてはルール改定を行うのは反対です。以下理由を列挙。
・ルールスやヨーリオンのようなアドバンテージ能力を稼ぐ相棒を弱体化させるために初手の枚数を減らす等の案をよく見ますが、その程度だと相棒は普通に使われると思います。もともと相棒にするだけで+1アド、さらに出せば膨大なアドが稼げるカードを確実に使えるなら手札の1~2枚を惜しんで使うのやめよ!とはならないでしょう。しかしデメリットの締め付けを強めすぎると誰も使わない失敗メカニズムになります。そして、ルールスやジャイルーダ、ザーダからも明らかですが相棒のバランスがスタンと下環境で一致している保証は当然ありません。
・仮に相棒ルールを調整してルールス等が釈放されたとして、また相棒が暴れたならどうするんですか?再禁止して調整して再釈放?それとも調整は一回だけで釈放はナシ?どっちにしろユーザーに対して誠実な対応ではないですよね。
・現状ですらあまり使われていない相棒は、ヨーリオンやルールスを適正レベルに落とすルール変更が行われれば確実に死にます。問題を起こすことがないであろうカードの息の根を止める必要があるか、個人的には疑問です。
そして一番相棒のルール変更すべきでないと考える点が以下。
・そもそも相棒は調整に一度失敗してるのに、急場しのぎの二回目以降の調整が上手くいく保証がどこにあるんでしょうか?ここ数年環境が健全で禁止も全然出ていないならまだ信頼できたかもしれませんが、数年前からスタンは失敗続き、禁止続き。帳、原野、オーコ、テフェリー、そして相棒とここ最近見逃しややらかしが多すぎる開発・テストチームだけどそれでも今回できっと汚名返上を成し遂げてくれる……!なんて期待できますか?少なくともChronoは無理です。
また、モダホラを含む去年~今年にかけての下環境のインフレと禁止連発の傾向を見るにテストチームがパイオニア以下の環境をテストする能力があるか、そもそもテストしているかも疑問です。モダホラなんてスタンじゃ入れられないカードをモダンに直接入れるためのセットなのに一体どうなりました?当然、テストチームが下環境で暴れる相棒を丁度良いカードパワーになるように調整できるとは思えません。
では、相棒のカードパワーが丁度良くなるまで何度でも調整を繰り返す?あるいは、全部紙屑レベルになるよう調整する?そんなことをするくらいなら暴れている相棒だけ取り締まった方が遥かに建設的でしょう。
以上がルール変更反対の理由です。端的に言えば、ウィザーズの調整能力では相棒はルールを変えてもまともになるとは思えないので、最終的にメカニズムごと全て闇に葬られるくらいなら不健全なカードは順当に禁止にして健全なカードだけでも生かしておいて欲しい、といったところでしょうか。
次は基本セット2021、7月中旬に発売される予定ですが、それまでにどれだけのフォーマットで相棒が亡き者にされるんでしょうか。あと2021のテーマはテフェリーですが、大丈夫ですかね?嫌な予感がする(SW並感)
ではでは。
来月くらいからそろそろEDHしたい
ルールスとザーダの禁止までの日数が32日と記録を塗り替え(2位:記憶の壺の45日、3位:死の国からの脱出の46日、殿堂入り:精神の願望)、ヴィンテージに至ってはルールスが純粋なカードパワーの高さゆえに禁止になったのは記憶に新しいかと思います。
では禁止にならなかったフォーマットはというと、当然のように相棒まみれです。
モダン
ボロス/マルドゥ/ジャンド/4cのルールスデッキ、ヨーリオンを採用したミッドレンジ/ドルイドコンボ、そして土地コンボを含むコンボデッキが混沌としている状況。相棒非採用のフェアはアド差が許容できないためほぼ消滅し、相棒のアド差を強引にコンボで埋めるか相棒を使うかのほぼ二択
パイオニア
ヨーリオンまみれ、ついでルールスが勝つというシチュエーションはモダンと似ているが、コンボも問答無用で相棒を使っているので相棒非採用の肩身の狭さはモダン以上か
スタン
トップメタは相変わらずジェスカイファイアーズ、当然ヨーリオン採用。ヨーリオンデッキ偽装のために80枚赤単が考案されるほど。赤単等もいるが対策されると勝てないかつてのモダン親和を彷彿とさせるポジション
ウィザーズは相棒のルール変更すら視野に入れている模様です。
そもそも相棒は何が悪いのかについてと、ルール改定すべきかという点についてをまとめてみました。
その1 相棒は何が悪いのか
まず、相棒たちの現状をまとめてみましょう。
ルールス:死
ザーダ:レガシーのみで死、他はノータッチ。今のところ問題を起こす様子はない
ルーツリー:ヴィンテで採用例がある。ルールスに追い出されてからは知らない
ジャイルーダ:スタンはジェスカイに押されて消滅、パイオニアではちょっと見かける。レガシーではデッキ構造の脆さ、ルールスデルバーとの相性が致命的な点から減少
オボシュ:スタンの赤単、モダンのグルールムーンで主に活躍。エンバレスの宝剣が入らないから入れる価値がないとか一瞬話題になった
ヨーリオン:スタン、パイオニアの王者でありモダンではルールスと人気を二分する逸材
ケルーガ:当初ジェスカイファイアーズとの相性の良さが注目されたが、ヨーリオンのデッキ80枚の縛りの緩さが認知されると消滅。下は如何せん厳しい
ジェガンサ:ニヴ再誕や5c人間、珍しいところでは土地単で採用されたケースもあるが、単独でアドバンテージを稼げる連中に押されてほぼ消滅
カヒーラ:一時はスタンでメインノンクリ+カヒーラがみられたがメタゲームの成熟とともに消滅
ウモーリ:モダンで生物単のヴァインに入ったことがある程度。結果は残せず
比較的おとなしいのはルーツリー、ジェガンサ、カヒーラ、ウモーリですね。逆に、アドバンテージ稼ぎやコンボパーツになる相棒はそれなりに結果を残していると言えるでしょう。
相棒と似たシステムである統率者で考えてみると、一般的に強ジェネラルとされるのはアド稼ぎが得意であったり1枚コンボがあるジェネラル。相棒も似たようなものですね。
個人的な見解ですが、相棒として暴れている連中の問題点は大別して三つ。
・縛りが緩い(ものが多い)
相棒のデメリットはぶっちゃけ緩い。まともに制限が制限として機能しそうなのは正直ウモーリとルーツリーくらいだと思います。DMでゲーム外から出てくると言えば禁断ですが、あれはデメリットがエグイしなあ……。
統率者が大丈夫だったんだし……という意見もあるかとは思いますが、まず統率者は4人対戦で誰か一人が勝とうとすると1:3になります。つまり、妨害が3倍飛んできます。そのため、タイマンよりもある意味シビアです。
そして禁止の時も書きましたが、そもそもEDHは別に大丈夫なフォーマットではありません(特に閃光禁止前)。なのであれをあてにしない方がいいです。
・デッキの核になる能力を持つ(ものもまた多い)
統率者で強いとされるジェネラルは一般的にアド稼ぎに長けるかジェネラル+1枚の無限コンボがあるもの。前者の代表がティムトラ、後者の代表がイナーラや伍堂でしょう。ただ漫然とファッティを出すよりもカードアドバンテージ稼いだ方が強い。古事記にもそう書いてある。
で、相棒はというと。
軽くてアド稼ぎが得意⇒ルールス
コンボパーツ⇒ザーダ、ジャイルーダ
はい。
というか準バニラ、マナクリ以外の相棒は全部どこかで活躍してるのな。本当にすごいんだ!
・プレイが単純化・ワンパターン化しがち
これも統率者と比較すると、統率者の場合ハイランダー+4人対戦で同じ展開をなぞりづらい特徴があります。それに対してルーツリー以外そういった制約もなく、二人対戦ということもあって展開が固定されやすい。これは競技環境の健全さそのものとは無関係かもしれませんが、娯楽としてランダム性を楽しむTCGとの相性は悪いと思っています。まあこれは相棒に限った話ではなく、事故をなるべく減らそうとしているここ最近のウィザーズの開発方針全体に言える話ですが。
なんか書いてて統率者の闇を垣間見た気がするんですが、ともあれまとめるとアドバンテージソースになる相棒が採用条件緩いのが悪い。ジェガンサ、ウモーリ、カヒーラ、ルーツリーに関しては通常の構築フォーマットではほぼ問題ないレベルのパワーだと思っています。
アドバンテージ源になるカードを作ったのは失敗だと思いますが、準バニラだけで10種類作るのは現実的ではないでしょうから言いたくはないですが仕方ないですね。とはいえMAXでもケルーガくらいにとどめておくのが一番良かった説。土地?論外
その2 ルール改定すべきか
Chronoとしてはルール改定を行うのは反対です。以下理由を列挙。
・ルールスやヨーリオンのようなアドバンテージ能力を稼ぐ相棒を弱体化させるために初手の枚数を減らす等の案をよく見ますが、その程度だと相棒は普通に使われると思います。もともと相棒にするだけで+1アド、さらに出せば膨大なアドが稼げるカードを確実に使えるなら手札の1~2枚を惜しんで使うのやめよ!とはならないでしょう。しかしデメリットの締め付けを強めすぎると誰も使わない失敗メカニズムになります。そして、ルールスやジャイルーダ、ザーダからも明らかですが相棒のバランスがスタンと下環境で一致している保証は当然ありません。
・仮に相棒ルールを調整してルールス等が釈放されたとして、また相棒が暴れたならどうするんですか?再禁止して調整して再釈放?それとも調整は一回だけで釈放はナシ?どっちにしろユーザーに対して誠実な対応ではないですよね。
・現状ですらあまり使われていない相棒は、ヨーリオンやルールスを適正レベルに落とすルール変更が行われれば確実に死にます。問題を起こすことがないであろうカードの息の根を止める必要があるか、個人的には疑問です。
そして一番相棒のルール変更すべきでないと考える点が以下。
・そもそも相棒は調整に一度失敗してるのに、急場しのぎの二回目以降の調整が上手くいく保証がどこにあるんでしょうか?ここ数年環境が健全で禁止も全然出ていないならまだ信頼できたかもしれませんが、数年前からスタンは失敗続き、禁止続き。帳、原野、オーコ、テフェリー、そして相棒とここ最近見逃しややらかしが多すぎる開発・テストチームだけどそれでも今回できっと汚名返上を成し遂げてくれる……!なんて期待できますか?少なくともChronoは無理です。
また、モダホラを含む去年~今年にかけての下環境のインフレと禁止連発の傾向を見るにテストチームがパイオニア以下の環境をテストする能力があるか、そもそもテストしているかも疑問です。モダホラなんてスタンじゃ入れられないカードをモダンに直接入れるためのセットなのに一体どうなりました?当然、テストチームが下環境で暴れる相棒を丁度良いカードパワーになるように調整できるとは思えません。
では、相棒のカードパワーが丁度良くなるまで何度でも調整を繰り返す?あるいは、全部紙屑レベルになるよう調整する?そんなことをするくらいなら暴れている相棒だけ取り締まった方が遥かに建設的でしょう。
以上がルール変更反対の理由です。端的に言えば、ウィザーズの調整能力では相棒はルールを変えてもまともになるとは思えないので、最終的にメカニズムごと全て闇に葬られるくらいなら不健全なカードは順当に禁止にして健全なカードだけでも生かしておいて欲しい、といったところでしょうか。
次は基本セット2021、7月中旬に発売される予定ですが、それまでにどれだけのフォーマットで相棒が亡き者にされるんでしょうか。あと2021のテーマはテフェリーですが、大丈夫ですかね?嫌な予感がする(SW並感)
ではでは。
来月くらいからそろそろEDHしたい
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