今のところ個人勝率No.1(マルコムターナ・ウルザ・コルヴォルド同卓4人で8戦6勝2敗)。Chronoです。もっとやれば収束するとは思いますが流石にクソ強いなー。

 まずこのデッキのことを説明する前に昨今のEDH環境に関してざっくりおさらい(というか思考プロセスの公開)から。背後関係が分かってないと多分このデッキの強みは理解しがたいので。カタログスペックなら圧倒的に強いデッキでもないですし、一人回ししてる時の平均キルターンとかならもっと強いデッキがありますしね。ズアーとか。


 今のEDH環境は、ざっくり区分すると3~4ターンで仕掛けることを目的としたデッキと、それらを凌いだうえで6ターン目前後に仕掛けることを主眼に置いたデッキに分けることが出来ると考えています。

 3~4ターンというのはむかつきデッキやマーウィン・セルヴァラ・ギトラグといった緑ゴリラ、ズアーやイナーラ、むかつきデッキが平均的に勝負を仕掛けてくるくらい。後者は4c共闘ジェネラル(ティムトラ・ティムクラ・トラ砕き・トラタール)、ケンリス、ウルザ等々。
 体感ですが、昨今の妨害が強いEDHで相手の妨害をほぼ意識しないでいいのは2ターン目くらいまで。3ターン目にコンボに入れば誰かから1~2回は(打ち消し、除去問わず)妨害が飛んでくることを覚悟する必要があると思っています。速攻デッキはだいたい2回くらいは妨害を凌ぎつつコンボを完走することが要求されるわけです。

 この中で、特に最近劣勢になっているのが緑単のマナエルフジェネラルたち。というのも、緑単ジェネラルはガチ卓においては「3~4ターン目に勝つ」デッキではなく、「3~4ターン目に勝たなければもう勝てない」デッキだからです。

 威厳の魔力のようなカードでの大量ドローと豊富なサーチによるゴリ押しで盤面を作るのが緑単ジェネラルの主な動きですが、これが卓の中で許容される理由はデッキの中の(マーウィンやセルヴァラ育成のためのカードも含めた)マナソースやアンタップカードの割合が多く大量ドローが強みというよりもちまちま引いても結局マナフラするだけなので大量に引かないと有効牌に辿り着ける保証がないから妨害を挟むタイミングがタイトなことが挙げられます。『決まるか不確定な動き』に除去や打消しを切りたくない、自分のベストな動きを諦めたくない、あるいは動き方をそもそも知らないなどの理由で手遅れな盤面を作れるのが強み…だったのですが、最近はその図式はほぼ成立しなくなってしまいました。

 先日も触れたことではありますが、
・統率者ピッチ(皮肉なことに緑はフォグとかいう統率者戦において何の役にも立たないカードでした)による0マナ打ち消し構えが可能になったこと
・敵対工作員/船殻破りという置物キラーカードの存在
・上記キラーカード+ドラニスの判事を、サーチやドロー妨害の上で除去するために当てどころの少ない除去が増えたので3ターン目のコンボ開始に合わせて除去が飛ぶようになった

 これらが相手側から押し付けられる要因。緑単がこれらを解決するカードがあればよかったのですが、ヘイト生物を除去しつつ相手の除去を捌けるカードなど緑では望むべくもなく(というかそんなカード打ち消ししかないです)、そもそも1~2マナのまともな軽量インスタント除去が存在しない酷い有様。そうこうしているうちにマナフラに陥って他のデッキは打消しや妨害を構え始め、緑単は実質マグロになるわけです。仮にマナ加速してから適当にウラモグやコジレックを出したとしても結局一人退場させる程度しか出来ませんし、妨害が貧弱な緑の場合全員まとめて退場させられない場合は残った二人のアシストにしかなりませんし。

 端的にまとめると、『統率者への依存度が高い』『しかし統率者を守る手段や妨害を乗り越える手段もない』『ロングゲームできない』のが緑単の弱点。
 ズアー等、青いけど統率者依存するデッキの場合は依存度は高いものの統率者が狙われたときに(青いので)緑単ほど極端にもろいわけではない、しかし生かして帰すわけにはいかないとばかりに除去や打消しで虐待されるためコンボ途中の妨害を弾くことを考えると統率者を守るために三人からの妨害を捌いてたら結局本命のリソースが枯れる。リソース獲得はロングゲームに強いデッキと比べるまでもないので……。

 そしてログレンはと言えば、統率者は統率者ピッチやバネ葉の太鼓、弱者選別などのタネにできるので決して不要なわけではないけどログラクフみたいなゴミに貴重な除去を使うのはあまりにも勿体ないため無視されやすく、こちらの消耗はかなりマシです。結果、打ち消し合戦と一部のクリーチャーへの対策だけに意識を絞れるのが利点。欠点は統率者でアド稼ぎできないところ。そりゃそうだけど。

 ちなみに、ロングゲームでも7ドローで手札を溜め込んで油断したところをきっちりかっさらえる系のジェネラルですので『ロングゲームは苦手』でも緑単ほど極端に勝てないというわけではありません。極端な例ですがレモラを7ターン維持して勝ったこともあります。

 8~9枚目の手札であるジェネラルが貧弱すぎるデメリットに目が行きがちですが、近しいパワーのデッキが3:1の魔王戦状態となればジェネラルが多少強かろうが自分の3倍近いマナと手札のアド差を覆すことはほぼ不可能。なので多少の手札の不安定さに目を瞑ってでも、目立つ的を減らして動くタイミングを掴ませないことでコンボが決まる寸前までこちらの消耗を抑えられる方が遥かに大事なんじゃないか?というのがこのデッキの出発点です

 というわけで、ログレンは単純なデッキパワーよりも統率者のヘイト管理だったりコンボを止める側の心理のおかげで勝つということを念頭に置いて組んだデッキなわけです。
 なので、例えばですがパルン、ニヴ=ミゼットみたいなアド損なしでログラクフとかを雑に処れるような能力を持った軽量ジェネラルがいると立ち位置は悪くなると思います。まあログラクフ焼かれる前に多色デッキのマナクリとかが死ぬと思うけど。

 というわけで本題のログレン。

 勝ち筋はブリーチコンボ(思考停止LED、研磨基地+0マナファクト)とデモコンオラクルと波止場断絶ドラッキスループ(相手の場に置物が3枚以上あるなら無限マナ、研磨基地があれば無限切削)、そして相手の墓地やデッキを勝手にパクってコンボです。


統率者
0 ロフガフフの息子、ログラクフ
3 求道の達人、サイラス・レン

コンボ

2 死の国からの脱出
2 思考停止
2 研磨基地
0 ライオンの瞳のダイアモンド

2 タッサの神託者
2 汚れた契約
1 Demonic Consultation

2 最後の賭け

再利用

4 ミジックスの熟達
3(2) 伝承のドラッキス
3 記憶の裏切り

ドロー

7 深淵への覗き込み
5 むかつき
3 ジェスカの意志
3 Wheel of Fortune
3 災難の輪
3 意外な授かりもの
3 ネクロポーテンス
1 信仰無き物あさり
1 渦まく知識
1 ギタクシア派の調査
1 Mystic Remora

サーチ

3 不気味な教示者
3 法務官の掌握
2 悪魔の教示者
2 悪魔の意図
2 交錯の混乱
2 願い爪のタリスマン
1 吸血の教示者
1 神秘の教示者
1 ギャンブル

打ち消し・除去

5 意志の力
4 致命的なはしゃぎまわり
3 船殻破り
3 敵対工作員
3 激情の後見
3 偏向はたき
2 マナ吸収
2 断絶
(2 交錯の混乱)
2 削剥
1 赤霊破
1 白鳥の歌
1 狼狽の嵐
1 精神的つまづき
1 上天の呪文爆弾
0 否定の契約

マナ加速

4 ファイレクシアの変形者
3 猿人の指導霊
2 波止場の恐喝者
2 陰謀団の儀式
2 厳かなモノリス
2 威圧のタリスマン
2 独創のタリスマン
2 秘儀の印鑑
2 イゼットの印鑑
2 ディミーアの印鑑
2 友なる石
1 バネ葉の太鼓
1 太陽の指輪
1 魔力の櫃
1 炎の儀式
1 業火への突入
1 暗黒の儀式
1 弱者選別
0 魔力の墓所
0 モックス・アンバー
0 オパールのモックス
0 モックス・ダイアモンド
0 金属モックス
0 水蓮の花びら
0 極楽のマントル

土地 27
フェッチ・ショック・デュアラン・島
5色土地・産業の塔
クラウドランド
ファイレクシアの塔・古えの墳墓
出現領域
セファリッドの円形競技場
宝石の洞窟

 最後の賭けはネクポや覗き込みの隙を強引に潰せたり、対戦相手の動きがないことを確認して無理やりターンを割り込むみたいなことが出来るのでこのデッキでは個人的には必須カードじゃないかなと。
 同じような理由で出現領域もですね、ネクポ大量手札からのクリンナップステップでコンボ完走みたいなことが出来るので。

 ジェスカの意志からの展開を考慮するためマナファクトは青黒をちょっと意識しています。このデッキだと太鼓やマントルがちゃんとマナ加速になるのが偉い。

 打ち消しの採用基準は自ターンに0マナ(激情の後見・偏向はたき・ウィル・MMS・青パクト)>1マナ(狼狽の嵐・白鳥の歌・赤霊破)>他の役割も兼ねた2マナ(マナドレ・交錯の混乱)。特に2マナは重要なエンドカード(オラクル・汚れた契約・脱出・研磨・断絶・波止場)が固まっているのでほぼ打ち消されない交錯の混乱は最重要。マナドレは次のターンのアクションのため&万能打消しとして採用です。
 上家の3マナくらいの様子見アクションを潰せればよし、そこに打消しを切ってくれるなら本命の分余裕ができるのでよし、くらいの感覚で雑にマナ加速として使います。払拭か目くらましは余裕があれば入れたい。意外と青いカードを絞っているので自ターンのコンボを守れない否定の力は抜いています。他のプレイヤーが暴れた時にまで自分で何とかすることを考えるデッキじゃないですし、他のプレイヤーが暴れて止まらないならログレンも暴れても大丈夫なはずなので卓の順番にもよりますが先にぶっぱできるハンドをキープするよう頑張りましょう。

 小テクとしては願い爪を起動してからスタック研磨でサクるとか、研磨基地とサイラスを使って厳かなモノリスや魔力の墓所、願い爪を使い回せるよ、みたいな感じ。ジェスカの意志から捲って強い赤いスペルがもう少し欲しいところですが……。

 残念ながらカルドハイムで今のところ入りそうなのがほぼない(ビルギはかなり怪しい寄り、神秘の反射は2マナがネック)ので当分は蒸気の連鎖とかの枠を考えながらほぼこのままでいくことになりそうです。

 ではでは。











 パワーレベルは10を名乗ってよさそう

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